大宮中央デパート
その昔、まだ大宮駅前にデパートが無かった時代。
1962年、駅前に「大一デパート(大一ビル)」という1つのデパートが開業しました。
デパートと言っても厳密には個人商店が集まった物で食品、衣料、家電、レストランなどをそれぞれの商店が担当しているものでした。
この"寄り合い百貨店"の成功を受けて66年、今回紹介する「中央デパート」はオープン。大宮で2番目のデパート。
駅側入口。今も「中央デパート」の名前は残っているもののもはやデパートではなくただの雑居ビルと化しています。
下にパチンコ屋、上にはスポーツ店と洋服屋、居酒屋が入っています。
側面は真っ黒。後年になってかなり改装されたようです。
ダクトや配管が出ている所に時代を感じますね。
大通りから。全貌がつかみにくいですが左が駅前。
駅前側の方が細くL字型のような形をしているようです。
屋上広告塔はありませんでした。
ちなみにかつては屋上遊園地があり観覧車もあったようです。現在はフットサルコート。
大通り側の入口は往時の面影を残しています。
電球の照明は立川第一デパートにも似た雰囲気。
納品口側。手前は駐車場になっています。
1階はパチンコ屋なのですが3分の1くらいデパートだった時代を思わせる部分が残っていました。
モダンな感じの柵。
かなり改装されているのですが上の階にもすこし面影が。
階数表示が昭和っぽくて素敵です。
レトロなショーケース。昔は何が入っていたんでしょう。
上の階だから喫茶店かレストランかな?
開放感のある階段は明るい印象です。
ここは居酒屋のフロアだったので暗くなっていますが…
エスカレーターはありませんがエレベーターが2つ。
呼び出しボタン。赤と緑に光ります。結構古そう。
三菱。
…!!見たこと無いくらい古い!!
上には「アナンセーター」という隣のエレベーターの位置がわかるインジケータがついていました。
デパートで手動運転している(エレベーターガールがいる)ようなところだとよく見かけます。
他のエレベーターの位置を確認して効率よく運転するためらしいです。
ここがデパートだったことを今に伝える証人ですね。
開けると閉めるも「戸開」「戸閉」の表記。レトロすぎます。
乗用。
ドアの上には額縁のようなフロアガイドが付いています。
このエレベーター、かなりデラックスなモデルだったんじゃないでしょうか。
天井には丸い換気扇。
店内放送用のスピーカーまで付いていました。
もう1台のほう。
よく見ると閉めるボタンが「閉」だけになっていたり「非常ベル」ボタンの形がさっきのと違ったりしています。
どっちも上にあったと思われる三菱ロゴは無くなっていました。
最初に撮り忘れていましたが銘板は横に。後付け?
定員20名、容量1300kg。
これが1号機ってことは最初のが2号機だったようです。
2号機にはなかった容量と定員のプレートが。
ドアの上は同じ。
換気扇も同じ。
これは貴重な昭和の遺産でしょう。
最後に気になったのがこれ。お気づきでしょうか?
答えはこれ。OMIYA CHUO … DEPATO!? DEPATOって…
パチンコ屋部分がかなりを占めているのが残念でしたが所々に往時の面影が残る中央デパートでした。
まだ正確な話は不明ですが近い将来再開発で取り壊されるらしいです。訪問はお早めに。
==店舗データ==
店舗正式名 |
大宮中央デパート |
所在地 | 埼玉県さいたま市大宮区大門町2-73 |
開店日 |
1966年12月 |
階数 |
地下1階/地上6階/屋上 |
店舗面積 | 5525平方メートル |
エレベーター/エスカレーター | 三菱/なし |
営業時間 |
フロアによって異なる 3階フタバスポーツ、4階洋服のサカゼンは10時〜20時 |
アクセス |
電車: JR/東武/埼玉新都市交通 大宮駅から徒歩4分くらい |
駐車場 |
あり(中央デパート駐車場、店舗利用で割引あり) |
備考 | 再開発で取り壊しの予定(詳細未定) |
2013/1/31作成開始