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特集 光が丘IMA(1)LIVIN光が丘店

東京都練馬区にあるニュータウン「光が丘パークタウン」。

元々米軍の宿舎があった場所で1973年に全面返還、住宅公団と東京都によって新たに開発されました。

80年代に入ってからの開発だったため街は綺麗に整備されていて今でも人気のエリア。

そんな光が丘パークタウンの中核商業施設として存在するのが今回特集する「光が丘IMA」です。バブルな1987年にオープン。

紆余曲折があって「LIVIN光が丘」と「ダイエー練馬店」となっているのですが当時は「光が丘西武」と「忠実屋フランツ」の2核テナントのショッピングモールでした。

ちなみに「IMA」は「IMAGINATION」+「NERIMA」らしいです。

まずはLIVIN光が丘店。その前に「LIVIN」について説明しなければいけませんね。

元々ここは「光が丘西武店」という名称でした。

この「西武店」というのがややこしく、「○○西武」と名乗っている西武百貨店とロゴやら制服やら包装紙なんかは同じだったのですが運営会社が違っていました。

時はまだ百貨店が絶対的な高いブランドイメージを誇っていた頃。

セゾングループだった西友は同じくセゾングループだった西武百貨店からロゴや意匠を借りて「SEIBU」名義の店舗をオープンさせていきます。

これが「西武店」といわれる店舗の始まり。その後こうした「西友が運営する西武」は全国各地に店舗を増やしました。

しかしバブルも崩壊し、デパートのブランドイメージも崩壊。人々はジャスコやらの大衆的なスーパーを支持し始めます。

しかも「西武」を名乗っていても「西武店」は中身が西友なので百貨店協会には属していませんでした。

そのため共通商品券は使用出来ないなど結局は中途半端な「百貨店もどき」だった西武店は新たな業態への転換を迫られます。

こうして誕生したのが「LIVIN」だったわけです。

その後各地の西武店はLIVINに転換して行くのですがその1号店となったのがこの光が丘西武店→LIVIN光が丘でした。

元々が百貨店に近い業態の西武店だったためLIVINは従来の西友よりはハイグレード。

でも百貨店よりは身近な「新生活百貨店」をコンセプトにしていました。

他社の似たような例として「ハイグレードGMS」のエスパ(ヨーカドー)や「生活百貨店」のサティ(マイカル→後のイオン)なんかがありました。

そしてエスパもサティも時代を経て行くごとに普通のスーパーになっていき、このLIVINも現在は普通の西友とほとんど同じになっています。

しかしこの豪華な建物からは脱スーパーを目指した当時の西友、そしてセゾングループの栄華が感じられます。

入口前に木のオブジェがありました。「LIVIN TERRACE」と名前がつけられています。

木の解説。最近よくやってる気がしますが読みにくいと思うので例によって下に書き出しておきます。↓

                シトカ・スプルス(米唐檜)

わたしの名は、シトカ・スプルス。アラスカの都市シトカに仲間が大勢いて、唐檜(スプルス)に属するためこの名がつきました。

故郷はアメリカ、ワシントン州ポートアンゼルス育ち、186歳ですから、年輪にはアメリカ建国200年の歴史が刻まれているといってもいいでしょう。

楽器やパルプや建具になって、みなさんのお役に立つため日本を訪れたところ、深川の木場で思いがけず光が丘西武と知り合いました。

不思議なご縁ですが、どうぞよろしく。

                                         1987年4月24日

こんなところに光が丘西武が残ってたとは。

LIVINのエスカレーター。

ランディングプレート。これはどこ製でしょうか?初見です。

しかもどこにもメーカーが書いてありません。

手すりのラインが特徴的。スマートですね。

手すりが入って行く所にブラシが付いているのが目立ちます。このブラシ部分が気になって良く見てみると…

OTISさん!

あえて三菱とか日立とか東芝とかフジテックとか差し置いてOTISにしたあたりにセゾングループのこだわりを感じるような。

他のLIVIN(西武店)はどうなんでしょうかね。

フロアガイド。このようにLIVIN棟、ダイエー棟、専門店棟、駐車場棟の4つがかたまっています。

駐輪場の案内ですがこっちの方が分かりやすいかも。4つの棟はそれぞれ繋がっていて行き来出来るようになっています。

その繋ぎ目は結構入り組んでいてこんな感じの吹き抜けも。

LIVIN入口。「IMA」のAが時計になっています。

ここは少し潜った構造になっているため写真右にエスカレータがちらっと写っています。

カッコいい吹き抜け。これはバブル!嫌いじゃないですこの雰囲気。というか好きです。

謎の看板。

所々顔が欠落していて怪しさを倍増させています。

全国各地に存在するLIVIN。上級指向のスーパーは各社減って行く一方ですがいつまで残る事が出来るのでしょうか。

現在ウォルマート傘下となった西友はLIVINよこすか店をウォルマートスタイルの試験店舗に改装したりしています。

このセゾングループ感が残るLIVINもあと少しで見納めとなるかもしれません。

LIVINが無くなるどころか西友自体がウォルマートになりそうなところがありますが…

このまま連絡口を通ってダイエーに行ってみましょう。

→(2)ダイエー練馬店へ

==店舗データ==

店舗正式名

IMA

所在地 東京都練馬区光が丘5-1-1
開店日 1987年4月24日
階数 地下1階(駐車場)、地上6階
店舗面積 77600平方メートル(全て合計)
エスカレーター     OTIS
営業時間

1F:10時〜23時(土日は9時〜23時)

2〜6F:10〜21時(土日は9時〜21時)

アクセス

電車:都営地下鉄大江戸線 光が丘駅

駐車場

あり(1210台、2000円以上(平日は1000円以上)お買い上げで2時間無料)

備考

元光が丘西武店

2012/6/15作成開始

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