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MITSUBISHI KD-32AT(1978)
冬なので今回はビデオデッキやラジカセから離れてこんな記事です。
なんと国立科学博物館のサイトにも載っている日本初の石油ファンヒーター。
現在では石油ストーブより普及率が高そうですが当時はまだ石油ストーブ全盛でした。
たしか定価は55000円くらいだったと思います。
ちなみに三菱の古いファンヒータの型番はAが78年製、Bが79年製、Cが80年製…と年ごとについているので分かりやすいです。例えばKD-25FTDならFなので83年製。
全景。国立科学博物館のサイトだと白黒でしたが本来はこんなツートンカラー。なかなかおしゃれ?
温風吹き出し口は上にあります。80年代中盤ごろから温風下吹き出しの機種が普及し始めました。
各種注意。別売りでガードがあったようです。「必らず」となっているところに時代を感じます。
油量計。窓からタンクについているメータが見えるようになっています。
対震自動消火装置はレバーをセットすると中に入っているおもりがまっすぐになり解除されます。このおもりが地震の揺れで傾くと消火する仕組みです。これ自体は石油ストーブのころからありました。
中央の窓からは炎が見えます。元気に燃焼中。火が見えると暖かそうでいいですね。
その下には操作部が。ふたが付いています。
中はこんな感じ。ダイヤルを点火の位置までもっていきダイヤル自体を押すと点火します。右上に見える穴は空気調節ねじ。
点火操作の仕方。
操作部のカバーを開けた時に傷がつかないようにゴムが付いてます。芸が細かいです。
最適な炎。カラー写真のシールが貼ってありました。
上から。操作部などはないのでシンプル。
タンクはその後の三菱機では左側ですがこれは現在と同じ右側にあります。
タンク。3.9Lです。
タンクに貼ってある注意書き。
特に注意していただきたいこと。「本体にヤカンやナベなどをのせない」などは石油ストーブが普及していたことを感じさせます。
クリックすると別ウィンドウで拡大。
初代機の証でもある(?)78年の形式検査合格証。
横から。下にあるのが空気取り入れ口です。内部にはシロッコファンが入っていて中の管を通して前面から出てくる構造になっています。そのせいか動作音は大きめ。
銘板。クリックで拡大します(別ウィンドウ)。なぜか小さい「っ」などが大きいです。
種類は「加圧式」。圧力をかけて灯油を霧状にする方式のようです。
三菱石油ガス化ファンヒータ(石油ストーブ)となっている点にも注目。
反対側。
水平器はボールチェーンのようなタイプ。
ストレーナの掃除と油抜きもできるようになってます。さすが初代機。
その下にはプレスされたロゴと型番表記が。
背面。ファンが無いのでのっぺりしてます。
燃焼用フィルターはなぜか入手時欠品していました…しょうがないので別のフィルターを固定して使ってます。
飛び出しているのは給油口…ではなくドレンパイプ。
このようにコードを巻いて収納できます。
電源コード。三菱のロゴ入り。
見えにくいですがコードにも1978の印字が。
おまけ 整備中の内部画像
前面パネルを外したところ。中央が燃焼室、右がタンク、左にファンと基板があります。
外枠を外したところ。バーナーが見えます。
メンテ後の試験燃焼中の様子。(危ないので良い子は真似しないでください)
調子よく燃えてます。さすがに臭いも強く音もうるさいですが…
2009/12/27作成開始