トップページSONY CFD-DW97

SONY CFD-DW97(1989)修理編

CDラジカセの黎明期に登場し今までのラジカセとは違った「重低音」を重視した設計で一世を風靡した「ドデカホーン」。

初代CFS-DW60から始まったこのシリーズはCFD-D77から「ドデカホーンCD」と称してCD搭載機も発売されました。

CD搭載機はシングルカセットのD7x、中級機のDW8x、そして高級機としてDW9x系がラインアップされていました。

そんなDW9xシリーズの最終機がDW97です。この機種の後継機にはCFD-900が登場し、新世代へと進んでいきます。

最終機のせいかDW9xでは一番豪華に仕上がっていると思います。

※相変わらずデジカメの調子が悪いので携帯(W41H)のカメラで撮影しています。

今回もヤフオク物件です。CD・テープ不動でなんと100円。

結局送料が10倍掛かってますが…これがヤフオクの痛いところ。

段ボールから出します。上に乗っているのは電源コード。

梱包を解きます。本体はこんな感じ。大きさはDW95より一回り大きいです。

動作確認。ラジオOK。ばっちりV/U音声多重までフルカバー。

カセットはガチャガチャやってたら動作するようになりました。何なのでしょうか…

CDは…no dISC…

他の不具合としてはここのボタンがありません。中に落ちてるといいけど…

後はグライコの1KHzが動きません。

れでは早速分解に行ってみましょう

電池蓋の中にもねじが1本あります。ん?写真の右下に見えるのは…

でました。「当時から入りっぱなしの電池」です。

製造年月が88年なので当時の物でしょう。右2本はこの時期のソニーのデフォだった「ニュースーパー電池」。しかし一番左の物は…

何でしょうかこれ。「キリン ファインドラフト」と書かれています。ビールのおまけ?

裏面はこんな感じ。JISマークが付いているあたりOEMでしょう。「KME」でどこのメーカーか特定できるはずですが忘れました…

分解に戻ります。DW95〜900まで共通ですがカセットデッキ中央にもねじがあるので忘れずに。

前面と後面を繋ぐケーブル。数は多めです。

スピーカの横はこんな感じ。

外れた前面。今回はCDの修理を先にするのでスピーカは後回しです。

そして後面。筐体は大きいですが中は意外と詰まっています。

まずはカセットデッキ部を取るためボリューム横のコネクタを外します。

デッキ部を起こしたらモータ横にコネクタが2つ。

あとはここと

右端のシールドから1本。

あとは裏側に1つ。

そして外れました。

裏面。DW95の物とは微妙に違うようです。

カセットデッキがあったところはこんな感じ。

次に問題のCDの修理に取り掛かります。まずはお約束のレンズ清掃。

ためしに読ませてみます。

no dISC…(画像は冒頭の物の使い回しです)

と言うわけで半固定抵抗の調整を行います。

まずは天版を外すためボリュームとチューナの横にあるねじを外します。

後はCDふたの後ろにねじが2本。

天板が外れました。

この個体、何やら上から液体(たぶんジュースか何か)をこぼされたようでそんな汚れが目立ちます。

そしてCD部を持ち上げるとピックアップが顔を出します。型番はKSS-150B。DW95のKSS-210Bとは互換性があるようです。

写真に見える黄色いものが半固定抵抗。これを回すことによりレーザの出力を調整できます。

※この方法でCDを読むようになってもピックアップの寿命は短くなるようです。また、回しすぎるとピックアップを破損する恐れがあります。実行はくれぐれも注意して自己責任で行ってください。

今度こそ読んでくれ…(画像は使い回しです)

来ました!!!

右にはミュージックカレンダーが出るようです。

CD基板に付いているコネクタ。ここを外すとドライブごとCD部が外れます。

摘出されたCD部。液晶とスイッチも付いてきます。

次に隣の音量/音質調整基板を外します。まずはタイマースイッチ付近にコネクタが1つ。

後はこんな感じ。本当にソニーはコネクタ好きだな…

分解の際には写真撮影必須です。

で、グライコはこんな風に…何やら汚れが。綺麗に落とします。

これで1KHzもスムーズに動くようになりました。

今回はリンクもさせてもらっている「バブルラジカセを愉しむ頁」でもおなじみ「ピカール」を導入してみました。

ホームセンターの洗剤売場で400円弱。

このように端子を磨くのにも使えます。(左2つが使用後、右が使用前)

残すはアンプと電源、チューナ部です。

チューナを外します。

ねじを取るとこのようにダイヤルごと簡単に外れます。

ダイヤルを上から見るとこんな感じ。

残った左側。

電源部のコネクタ。

ここにも1つ。

電源部とアンプ部はコネクタの位置さえ覚えておけば特に難しいところはありません。

そして空になりました…と言いたいところですがドデカホーンは共通してこの奥にダクトとサブウーファが隠れています。

ねじを外すとダクトが外れます。

裏面。ウーファが貼り付いています。何故かダクトの中は透明で見えるようになっています。

サブウーファのアップ。4Ω15Wです。相変わらずマグネットは大きめ。

表面。まぁ普通でしょうか。DW95より強力なようです。

表面に戻ってきました。カセットの操作部とタイマー部はここに付いています。

タイマー部。

外してみました。取れていたと思っていたボタンは…折れているようです。

こんな感じに起してみます。とりあえず問題は無さそう。

スピーカ。エッジが逆に付いた変わったものです。マグネットは小さめ。サブウーファがあるので

低音は出ないようにしているのでしょうか。

表面の拡大。エッジは写真だと分かりにくいです…

センターキャップも変わった感じ。

ちなみに片方はやたらといろいろ繋がっています。

全バラが終わりました。相変わらず部品点数は多めです。

お風呂で洗浄。

組み立てて視聴。

DODECA ZONEを最大にすると低音がうるさいくらいにズンズン出ます。かなりの迫力。

→紹介編へ続く

戻る

 

inserted by FC2 system