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SANYO MR-U4(1979)修理編
この機種が発売されたのは79年、大型ラジカセの全盛期で各社からは大型スピーカで大出力の機種が出ていました。
そんな大型ラジカセブーム真っただ中の79年、「おしゃれなテレコ」と言うキャッチコピーで登場したのがMR-U4です。小型ながらもステレオタイプで今までに無いジャンルとなりたちまち大ヒットしました。
このブームがきっかけとなり各社からは同様のコンセプトのラジカセが販売され、「ファッションテレコ」という新たなジャンルまで誕生しました。
その後、型番がそれまで他のサンヨー製ラジカセと同じ「MR-U4xxx」を名乗っていたものから「U4-xxx」となり、「U4シリーズ」としてWカセットモデルやCD搭載モデルなどかなりの派生機種も誕生していきました。
今回はそんなU4の記念すべき1号機を紹介していきます。
※相変わらずデジカメの調子が悪いので携帯(W41H)のカメラで撮影しています。
今回もヤフオク物件です。
本当はマイナーチェンジ版のMR-U4mkIII(METAL U4)が欲しかったのですが歴史的な初代もいいかなと思い入手。
段ボールから出しました。バブカセと比べるとかなり小型です。
出てきました。なかなかいいデザインです。
動作確認。この大きさでもちゃんとチューニングランプまであります。
ラジオは受信OK…ですが片方から音が出ません。
カセット動作確認…ですが回転がおかしいです。蓋も開いたり開かなかったり。
レベルメータとカウンタまで付いています。しっかり作られています。
分解。バブカセと違い奥行きが無いので長いドライバーは必要ありません。
ねじを外すと後ろ側が外れます。ねじは写真に写っているように長いものが2本だけあります。
前面を外すには内蔵マイクに繋がっているコードの半田を外す必要があります。
後は電源LEDに繋がる配線も外します。
カセットの蓋が開きにくいのを直します。1.再生中はこの部品が斜めになっていますが…
2.停止するとまっすぐになり
3.もう一度停止ボタンを押すと手前に押し出されカセットふたが開きます。
1〜2にかけてが部品の固着によりスムーズにいかなくなっていました。グリスアップで無事解決。
次に音が出ない原因を探ります。ヘッドホンでは正常、と言うことでここのジャックを見てみます。
何気に標準ジャックです。まだステレオミニジャックの登場前だったでしょうか。(初代ウォークマンに初めて使われたんだったかな?>ステレオミニジャック)
ねじを外し固定金具ごと外します。
固定金具を外します。
差し込み口周りを外します。
すると黒い蓋が出てくるのでこれを外します。
するとこのように接点が出てきます。とりあえずここを洗浄。
こんな感じで動作確認。無事音が出るようになりました。
カセット部。いつものベルト伸びだったので適当なベルトに交換…と思いましたが丁度いいものがありません。
と言うことで正常だったカウンタ用ベルトを問題のキャプスタン用に移植し、直接回転と関係ないカウンタ用は輪ゴムで代用してみました。輪ゴムは切れやすいようですがカウンタ用なのでいいでしょう。
回転調整用の半固定抵抗は正面のこんなところに。ヘッドホンジャックの隣あたりです。
これなら調整もし易いですね。良心的。
スピーカ。
裏面のアップ。マグネットは小さめですが筐体の大きさからするとこんな物でしょうか。
表面。センターキャップは銀色。
チューナ部。
全部品はこんなもんです。少なめです。
こいつもお風呂に連れて行き洗浄。
綺麗になって動作確認。特に問題もなく元気に動いています。