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National NV-F5(1988)修理編

NV-G21〜F5までの「National」ブランドのGメカ機は電源部が弱く、中古でも「電源入らず」というのをよく見かけます。

電源は後に改良され、NV-F(FS)xx、NV-F(FS)xxxシリーズと新しくなるにつれそのようなトラブルは少なくなっていきました

それまで電源部の修理は難しいというイメージがあり手を出さないでいましたが、たまたま手元に電源が入らないNV-F5があったので修理を試みることにしました。

今回の機種は「動作しました」で500円(たぶん)で購入したものです。(画像は1号機の物で今回修理した機体とは別です)

フロントの操作部パネルが閉まらなくなっていました。

ちょうどNV-F22がアーム破損をおこしていたので部品取りにした後、電源部を電源が入らなかったNV-F1に移植しました。

しかしやっぱりF1は電源が入らず、再びF5に戻したところこちらも電源が入らなくなってしまいました。(後にF1は基板にも問題あり、メカ位相ずれ、ヘッド死亡とかなりひどい状態なのが判明)

それからしばらく物置に放置されていましたがかわいそうなので修理することに。

F22で破損していたアームです。本来は左のようにテープを引き出しますが破損したので取ってしまっていました。

外しても基本動作は問題ないようですが早送り/巻き戻し時にカウンタが動かなくなります。

そして部品を移植しF22は完動になりました。(FL管が薄いですが…)

F5の修理に戻ります。

これが取り外した電源部。F3やDS1、BS3/5などのケーブル脱着式モデル以外はたいていこの電源を積んでいます。

故障するとコンセントをさした際「キュッ」と音がするだけで電源が入らなくなります。

まずはコンデンサを疑い交換してみました。しかし変化なし。

ただ一部に死にかけのものがあったので交換しておいた方がいいでしょう。

※以下追記↓

こんな書き込みを頂きました。

225 :名無しさん┃】【┃Dolby:2009/03/19(木) 12:14:05 ID:sKXKpxRHP
ナショナル時代のGメカの電源は
ttp://okwave.jp/qa210111.html
↑の質問の回答者が詳しいけど
2次側の電圧を決めるコンデンサが経年劣化で容量抜けを起こすことで
発生する2次側の異常電圧から電源を守るために結果的にツェナーが
逝くとのことらしい

やはりコンデンサの劣化も原因の1つのようです。もし今動いていてもノーメンテだとそのうちコンデンサ劣化→ツェナー破損になってしまうようなのでこの時代の機種を持っている人はコンデンサ交換をしておいた方が良いでしょう。

情報を提供してくれた>>225さんありがとうございました。

どうしようか考えていると某巨大掲示板にて「ツェナーダイオードが死んでいた」という書き込みを発見。1つずつ調べていくと青矢印があるD11番のダイオードが死んでいました。これを交換すると…

密かに追記(2010/11/27)

この修理で死んでいたのはツェナーではな普通のダイオードです。

よく壊れるツェナーは「D18」(←基板のバージョンによって番号はかわるかも)の大きめなやつです。

復 活!

「ピッ」と元気な音をたてて電源が入りました。修理成功です。

直ったので基板を見てみます。音声基板にはオーディオ用コンデンサが使われている様子。

後は元通りに組み立てるだけです。フロントパネルが閉まらないのはばねが外れているためでした。

1号機と並んで記念撮影。(上が今回修理した2号機)

電源ボタンが破損していたのでF1から移植しました。そのため「POWER」表記が無意味に2つ…気にしないことにします。

この辺の表記もかっこいいです。

(当時としては)安いデッキでしたがGメカ採用でメカは丈夫ないい機種です。

その後のF2桁シリーズよりスリムでスマートな外観も◎。

とりあえずラックに入れて使ってみます。今のところ不具合はない模様。

ちなみにシリアルNoからすると2号機の方が年上のようです。微妙な部品の違いが見られました。

 

2009/3/19作成開始

2010/11/27追記

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