TOSHIBA RD-XD92D(2006)修理編
部屋の片付けをしていると、ふと昔のカタログを発掘。
2006年当時、新しいHDDレコーダーを買おうとしていたときに貰ったもののようです。
懐かしいなぁ、なんて眺めていると、記憶を直撃するものが…
東芝のRD-XD72/92Dです。このデザインと、ひっそりついたレベルメーターに惚れました。
通例では上位機種に「X一桁」があるのがお約束でしたが、この時東芝は忘れたい過去なHD DVDへと舵を切ろうとしていました。
(そのまま沈没するのはご存じの通りです)
そのためこの時期X一桁は欠品しており、92Dが東芝DVDレコーダーの最上位モデル。
当時は72Dでも10万円を越えていて、手が出なかったのですが…
あれから15年。中古でちょくちょく出てきます。
しかも、調べるとHDDやドライブ交換のハードルも低そう。
というわけで、付属品完備のよさげなのが1000円くらいだったので…
今はなき地元の電気屋で見て以来の再会です。
そうそう、このレベルメーター!小さいながらちゃんと3色なんですね。
ちなみに、72Dとの違いはHDD容量と、i-Link(TS)端子の有無だったはずです。
i-Linkがあるとこれを介して新しい東芝レコーダーにHDDの中身をムーブ出来るので、今から買うなら92Dをおすすめします。今さらこれを買う人もいないと思いますが…
とかいってるうちにまた荷物が。
最初に本体のみの500円だかを発見して落札→すぐに付属品付きのを発見。
本来1号機になるはずだったのがこの2号機です。
使うあてもないのに初っぱなからまさかの2台体制。
動作状況はというと…
1号機は最初ぎりぎり動いていたものの、トレイ不良で閉まらず勝手に開いてしまいます。
2号機は程度も悪く、ER7061で起動できず。
とりあえず、簡単そうな1号機からいってみましょう。
HDDは300GBが2台。当時はこっちのほうが安かったんでしょうね…時代です。
目的のドライブを外すには、HDDを避ける必要があります。
後はフラットケーブルに気を付けながら、ドライブを取り外します。
外したドライブ。
松下のSW-9576-Eでした。
カバーを外します。
続いて、天板を外します。
さらに、トレーを外すと…ベルトがありますね。
伸びているというか、硬くなっている感じでした。
適当なやつに交換。
組み立てるときは、トレーにある白いローラーが、天板のレールに沿うようにします。
うまく組付けないとトレーが引っ掛かります。
組み立てて電源ON!
気持ちよく閉まってくれました。
再生もOK。これにて1号機は復活です。
次はこやつ。「ER7061」はHDD不良なはずです。
HDDは1号機と同じ「WD3000JS」なのですが、色が違います。
接続はSATAです。
当時、ここのケーブル不良が出ていたようなので交換してみるも変化なし。
ちなみに、1号機はコネクタが黄色でした。
ついでに、左右のHDDを入れ換えてみるとエラーも変わったので、やっぱりHDDでしょう。
東芝のレコーダーはHDD交換が簡単に出来るそうなので、やってみます。
動作確認のために、手元にあったジャンクなHDDを発掘してきました。
不良セクタが出てきて買い換えたものの、とりあえずは動くはず。
適当にWDの1TBとSAMSUNGの80GBを接続して電源ON。
表示にALERTが出ますが大丈夫です。
了解を押して画面を閉じます。
メニューを開きます。
「管理設定」→「HDD/ディスク管理」へ。
「HDD初期化(全削除)」を選びます。
…時刻設定していないと弾かれます。
適当に設定。気を取り直して再びHDD初期化へ。
ジャンクHDDの中身に未練はないので、開始します。
しばらく待機。
認識されました!
東芝のレコーダーは、ファームウェアで容量が制限されているらしく、本来以上に増量は出来ません。
本機種の場合は片側300GBずつの認識のため、今回の構成だと80GBは80GBとして、1TBは300GBとして合計380GBになっているようです。
HDD交換がうまくいったので、ディスクを挿入…読み込まず。
レンズを清掃してみるもののNG。
調整ボリュームでも変化なし。
HDDもドライブも死亡ということで、かなりジャンクな個体です。
元々ついていたSW-9576-Eは普通のIDE接続なドライブで、変換基板でフラットケーブルに繋がっています。
…なら、PC用のドライブが使える?
ということで、HDDに続いて手元に余っていたのを発掘。
PlextorのPX-800Aというものですが、NECのOEMみたいです。
試しに繋いでみます。
起動で弾かれることもあるようですが、このドライブはすんなりいきました。
CDを入れてみます。まさかの普通に認識してます。
もちろん再生もOK。
DVDもばっちり。
録画は試していませんが、今さら使うこともないだろうということで…
とりあえず、NEC製のドライブとはそこそこ相性良さそうです。
これで復活の道が出来たので、ちゃんとしたHDDを調達。
たまたまSeagateの320GBが、ハードオフで1つ500円だかだったので買ってみました。
一応ちゃんとした中古です。しかもちょうど2つ。
こんな感じになりました。
元々のSW-9576-EもPC用のドライブなので、ねじ位置などは問題ありません。ベゼルだけ外せばOKです。
動く2台が完成!
しかし、たまにフリーズがおきます。録画していたら固まってしまったり…
当時の価格.comとかを見ていてもフリーズは多かったようですが、耐えられないレベル。
調べると、どうもコンデンサが怪しいとのこと。左HDDの下です。
この「C486」を交換して直ったというのを見かけたので、試してみます。
表面実装なので、いつもの要領でペンチで掴んで押し付けながら回して外します。
もちろん、バブル時代の機種のように噴いていたりは見当たりません。
半信半疑で普通のリード線タイプへ交換。
なんと、2台とも嘘のようにフリーズしなくなりました。
2日間つけっぱなしでも全く問題なし。編集などの負荷をかけても平然としてます。
今さらですがXD72/92Dでフリーズに悩まされている方は是非。
最後に、リモコンも分解清掃しておきましょう。
15年前に買えなかったレコーダーがジャンクから復活です。
ダビング10には対応してませんが、たまに動かしてレベルメーターの動きでも楽しみましょう。
フリーズがおさまったので、TV番組の見て消しくらいなら全然現役で使えそうです。
2020/11/18作成開始
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