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National NV-870HD(1984)修理編
3代目に当たるHi-Fiマックロード。まだ219800円と高価です。
この頃のAV機器はシルバーからブラックに主流が移っていく過渡期でブラックとシルバーの2色が用意されていることが多いです。この機種も例外ではなく2色ありました。
ちなみにマックロードの場合は全機共通(たぶん)でブラックが英語表記、シルバーが日本語表記となっています。
FL管まで英語と日本語の2種類あります。かなりコストアップになりそうですが…ブラックはオーディオ機器との調和を前提とされていたのでしょうか。
今回もオークション入手です。動作未確認、故障していますと言うことで100円。
梱包もきっちり、リモコンも付属でいい感じです。
梱包を解きます。比較的数が少ないシルバーモデルです。
ブラックモデルは文字が英語表記でオーディオ機器っぽかったからかそちらのほうが売れた様子。
個人的にはシルバーの方が好きなので探していました。
コンセントを繋いでみます。時計表示OK。ここのディスプレイはNV-850HDと同じ物のようです。
再生状態にして上の覗き窓からテープの回転を見てみると右リールが回転していませんでした。
このままだとテープを巻きこみそうなので停止して中を見てみます。
天板を外しました。何故か左リールは正常に動くので巻き戻しのみ出来ました。
このGメカ前夜のメカはアイドラ駆動なのでその辺が怪しいかな…と思いテープを取りだして見てみると…
なんと右リールとアイドラの間にごみが挟まっていました。
これを除去しただけで正常動作。故障原因はこれだけでした。
しかしやはり送り戻しが遅い気がするのでアイドラのメンテをします。
取り外したアイドラ。Oリング(たぶん)で止まっているだけで簡単に外れます。
リングを飛ばさないように注意。上写真で矢印が点いている部分がゴムになっていて動力を伝えています。
このゴムが劣化すると滑ってしまい動作しなくなります。
水道用パッキンなどで代用も出来るようですがそれほどの劣化は見られないのでやすりがけをしておきます。
右がやすり前、左がやすりがけ後。
これで送り戻しも高速になりました。(と言っても最近のメカとは比べ物になりませんが…耐久性は断然こちらですが)
この個体、妙にメカが綺麗でした。でよく見てみるとこんなシールが。平成3年に部品交換がされたようです。
天板にもシールが。こちらは97年ヘッド・メンテナンス部品交換のようです。
比較的最近にメンテされていたようで当たりでした。そのためかブレーキもしっかり効き映像も安定しています。
再生確認。写真では音声がノーマルになっていますが音声も正常でした。
ヘッド交換がされたためか映像も良好。ムラがあるのは光の当たり具合です。
次に動作確認後に分かりましたが音声レベルの左がきかなくなっていました。
フロントパネルを外します。上と下からねじ+爪で固定されています。
幸いつまみは外れているだけで破損はありませんでした。ちゃんとはめ込みなおしてOK。
ついでにFL管の清掃もしておきます。しかし管自体が劣化しているようで少し表示は暗めのままでした。
ついでにリモコンも分解清掃します。
まずは電池ボックスのふたを外し中のねじ2本を取ります。
後ははめ込まれているだけなので手で慎重にこじ開けていきます。マイナスドライバを使う場合はかなり慎重に。下手すると割れます。
後は基板→ゴムシートの順に外します。
このリモコンの場合はさらに各スイッチにプラスチックのボタンが付いている凝った構造なのでそれも外します。
小さいのでなくさないように注意。
液漏れの跡があり端子は腐食していました。軽くやすりがけしておきます。これで完璧。
これで全修理が終わりました。消耗品が交換されていたのがラッキーでした。
09/8/2作成開始