TOSHIBA A-R32(1990)
東芝が「ARENA」シリーズを始めた最初のラインナップで、ARENAブランドを名乗らせて貰えなかったHi-Fi機。
しかしそこは腐ってもバブル時代、このクラスでもトレイローディングです。ある意味上位機種よりバブルらしい?
この機種は特に狙っていたわけでもなく、たまたまジャンクビデオデッキ詰め合わせに入ってました。
なかなか面白そうですし、せっかくなので修理してみましょう。
モーターが唸るだけで、ご自慢のトレイが開かないので分解です。
ベルト交換には基板を持ち上げる必要があります。
あんまりメンテ性はよくないようです。
東芝機定番?のモード切り替えベルトを交換。
これは基板さえ避ければ簡単です。
トレイ開閉のベルトも溶けて無くなってました。
モーターからプーリーまで距離があるので、長いベルトが必要です。
裏側へ。1世代前のメカはβ譲りの?堅牢なDDメカでベルトはありませんでしたが、普通のメカに変わっています。
かわりに動作が遅めだった旧メカに比べ動きは早くなってます。
これらのベルト交換で動作するようになりました。
コンデンサは東芝らしくマルコン製が多く使われてます。
どうも容量抜けしやすいようなので、電源のくらいは交換しておきました。
トレイ開閉もスムーズです。
テープを乗せて閉じると引き込まれていきます。
なかなか凝ったメカですが、これをただの普及Hi-Fi機にも搭載するとは。
手動録音レベルこそ省かれているものの、レベルメーターも残るまだまだ古きよき時代のデッキでした。
上位機種よりスリムなデザインもかっこよくて、使いやすい1台です。
2020/10/12作成開始
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