トップページ別館>OK国分寺店

OKストア国分寺店

日本のスーパーは基本的にその日ごとに特売品を設け、チラシを配って宣伝し集客するのが普通なのですがこれ以外に「毎日同じ低価格で販売」という販売戦略があります。

アメリカのウォルマートで始まったこの戦略は「エブリディ・ロープライス(英語の頭文字をとってEDLPと略されます)」といわれ、アメリカなどではこっちが主流となっているのですが日本ではやはり特売制が強くどうも馴染めないようです。

西友と提携した米ウォルマートが本国での戦略と同じくEDLP路線をとった所売り上げが伸びず、日本市場では従来と同じ特売制に戻したこともあります。

しかしそんなEDLPで昔から成功を収めているスーパーが。その名も「OKストア」。

店の前には自転車が溢れ前の道路は駐車待ちの車で渋滞という各社売り上げ不振にあえいでいるスーパー業界の中で安定した集客を誇っています。

東京・神奈川をはじめ関東各地に店舗を展開するOKストアですが今回は「国分寺店が凄い」という話を聞きつけて国分寺へやってきました。

というわけで駅から少し歩いてOKストアへ。噂には聞いていましたが何だこの外観は…

少し前まで隣に「国分寺パークレーン」というボウリング場が併設されていました。ここの秘密はこのボウリング場にあるようです。

1975年開店、日本初の「無人スーパー」という怪しい経歴を持ちます。しかも通産省と共同開発らしいです。

この無人スーパー、入り口で鍵を受け取り店内にあるロッカーのような中に入った商品をその鍵で開けて取っていき、最後に鍵を出して清算というシステムだった模様。不評だったみたいですぐ普通のスーパーになりました。

ボロボロのOK看板。

左側から。外装は黒ずみツタが這っていて一歩間違えると廃墟。

天井がドームのような形状でとてもスーパーには見えない建物。

駐車場はタイムズと提携しています。「満車時の路上での入庫待ち禁止」の張り紙がありました。

OKでは日常茶飯事なのですが最近になって問題になっているらしく(いや、前から問題なのですが…)厳しくなってきています。

そして中途半端に貼られた謎のタイルが怪しさを演出。

駐車場から建物の方をみたところ。裏側だけ色が塗り替えられていてグレーになっています。

そんなボロボロの建物でも自転車が溢れているのがOK。止めてどっかに行っている放置自転車ではなくほとんどが店内に居るOKのお客さんです。

必死になって建物を建て替えているイオンを横目に古い建物で駐車場も大きいとは言えない(国分寺店は結構でかいほうですが)OKは大盛況。

入り口前。茶色い瓦屋根が特徴的…ん?どっかでこんなこと言ったような…そう、スーパーアルプス西八王子店の時です。

アルプス西八王子店は元ボウリング場、ここの横にはボウリング場が併設。だんだん分かってきました。

入り口や窓のアーチも似てますよね。というわけでここも元ボウリング場だったようです。

元々ここは国分寺パークレーンの建物として第一次ボウリングブームのときに開店。勢いに乗って隣にも建物を増設します。

しかしオイルショック後に突然ボウリングブームが終焉を迎えてしまったためボウリング場は縮小。

ボウリングは増設した方のみでの営業としここの建物はスーパーとしてOKストアになったようです。その名残りか昔はパークレーンとOKを店内で行き来出来たとか。

そして2008年にパークレーンは閉鎖、皮肉にも最初に建てたスーパーに転用されたほうが生き残って現在に至っているようです。

家の玄関前に付いているような雨が流れる鎖が素敵です。

「ユニット・プライジング 単位価格表示実施店」のプレート。「ユニット・プライジング」の部分が色褪せて見えなくなっています。

壁から生える謎の電燈。ツタが絡まってるのもよく見えます。

うらから。なぜここだけ塗り替えたんでしょうか。特徴的なドーム状の屋根がよく見えます。

遠くから見てみました。体育館みたいにも見えます。

周りの更地(元々パークレーンがあったりした所)はどうなるんだろうなと見ているとこんな案内が。

(仮称)オーケー国分寺店新築工事

え!?まさか建て替え!?

どうも近いうちにこの今の建物も見納めとなってしまうようです…

しかし2009年頃から建て替え建て替え言われているようなのですが一向に進んでいる気配がないのも事実。

右側面にある謎の入り口。

右側面。黒ずんだ外壁がよく見えます。

壁のアップ。

真ん中の「OK」の看板も色褪せています。

店に入るとこんなものがお出迎え。

裏側はばっちり「非常出口」だったりします。

非常口の場所を示す誘導灯も文字だけのタイプ。蛍光灯が切れかかっているのかちらついているのが気になりました…

壁の装飾もスーパーアルプス西八王子店と似てます。しかし最大の違いは「やけにボロい」というところでしょう。

アルプスの方は明るく綺麗だったのにここは薄暗く壁も怪しい感じを高めています。でも人が多く大混雑。さすがOK。

こんな装飾なんてもはやホラーです。

これで人がいなくガラガラだったら幽霊屋敷の勢いですが混雑しているのでみんな店の内装など気にしていません。

天井には電球の照明もありましたが使われていませんでした。

大きく「寿司」と書かれている下には何故かデザートが売っていました。でもそんなの気にしないのがOK流。

柱の無い店内。

そして手前の天井が1段低くなった造り。やっぱりボウリング場でしょう。

床の柄が派手です。そして昭和を感じさせます。

あ、ここが混んでいる最大の理由、「安い」ですが確かに他のスーパーより安かったです。

EDLPではこの安さを毎日維持しないといけないため、徹底的なコスト排除が求められます。ビニール袋が有料だったりするのもその1つ。

そのため店舗のメンテも最小限にとどめている模様。全ては「高品質のものを安く」という努力の結果なのです。

夜のOK国分寺店。

怪しく光るボロボロの看板。

今日も庶民の味方・OKストアは築40年近い建物で頑張っています。

いつ立て替えなのかは分かりませんがこの独特の雰囲気が味わえるのも今のうちでしょう。立て替え前に是非どうぞ。

==店舗データ==

店舗正式名

オーケー国分寺店

店舗番号 E020(20号店)
所在地 東京都国分寺市本多2-3-1
開店日 1975年5月2日
階数

地上1階

店舗面積 1358平方メートル
エレベーター/エスカレーター -
営業時間

10時〜21時30分

アクセス

電車: JR中央本線/西武多摩湖線 国分寺駅、北口下車徒歩8分くらい            

駐車場

あり

備考

元ボウリング場

ボウリング場の建物って以外と店舗面積が狭いんですね。

2012/2/6作成開始

戻る

inserted by FC2 system